援助する国される国―アフリカが成長するために
具体的な経験と、マクロ的な施策と両面からバランスよくアプローチしていて、非常にわかりやすいので、
アフリカに関わる、もしくは開発に関わるあらゆる人の道しるべ、襟正しとして役立つものと思われます。
文体から筆者の温厚かつ熱意のある人柄が知られる精緻で論理性のある落ち着いた書き口で、非常に安心して読めます。
1960~70年代のルワンダを中心とする緯度的に中部に位置するアフリカ地域の具体的な状況を経験から語る具体に
始まり、アフリカに対する誤解・偏見、経済・政治・ODAの道筋など、広範な範囲を網羅しています。
「カラシニコフ」などでも多少触れられているように民族対立などによる内戦でどうにもならないルワンダが、
著者の尽力もあってかつてはアフリカの優等生だったとは知りませんでした。だからこそ一層困難でもどかしく感じます。
亡くなって5年になる著者の遺稿ですが、著者の経験と思考の重みに触れつつ概念的にアフリカ「援助」を学べる
良心的な本だとお薦め致しします。
援助者と受益者が常に同じ地平に立つことの大切さを説く著者の
思想には、実務者ならではの説得力がある。
アフリカの未来を信じながら亡くなった著者の遺稿である本書は、
途上国問題に携わる人にとっての必読書であろう。