会計学を学んでいる、もしくは学んでいたといった人達にとって「何かおかしい」とか「これで本当に利益を計算できるのか?」といった眉をひそめてしまう様な会計の理論や実務が存在するのは確かであるが、今までそういった矛盾に声を挙げた人はいなかった。しかし著者はそれらを見事に書き暴いている。
本書は会計の知識があまりない人でも読んで共感を覚えるはずで、その後で会計を学び本書を再読したなら、さらに驚き何度もうなずくはずである。
現在、自民党が企業が長期保有する株式などの有価証券を時価で評価して決算する時価会計制度の凍結法案を議員立法で提出すると言っているが、これも言ってみれば元々が矛盾だらけの会計制度であったと言われている。もし本書の改訂版が出るとするなら、また田中氏のお伺いを立てない執筆を読む事が出来るであろう。本当に楽しみである。