アジア三国志

アジア三国志


アジア三国志 アジア三国志
日本経済新聞出版社 日本経済新聞出版社 伏見 威蕃
¥ 1,890

ジム・ロジャーズ中国の時代
日本経済を襲う二つの波―サブプライム危機とグローバリゼーションの行方
日はまた沈む―ジャパン・パワーの限界
資本主義2.0 宗教と経済が融合する時代
官僚国家の崩壊

■世界の平和は日本、中国、インドが握る 評価5 日付2008-08-31
著者のビルエモットは、1989年に日本のバブル崩壊を予見し、2005年に日本の再復興を公言したイギリス人だ。

非常に示唆に富んだ本である。

一言でまとめると、
日本、中国、インド、それぞれ問題(政治、歴史、戦争)をもっているが、結局この三大国が如何に連携し、アジアの安定のかじを取れるかが重要になってくるとのことだ。


ただ、国際政治の難しさは誰もが知っている。
ちょっとした事件が引き金でマクロ政治経済を動かす。
たとえば、明日金正日が死んだらどうなるか、後継ぎが決まらず軍事政権が独裁になった場合、核を持って何をするかわからない。

アメリカで911級のテロがあり、新大統領がパキスタン侵攻を決めたらどうなるだろうか。インドパキスタン侵攻の誘惑に狩られるだろう。

中国の経済がこのまま沈んでいき、国民が天安門事件以来のデモを勃発させたときどうなるだろうか。中国は世論に押され、北朝鮮侵攻、韓国侵攻、台湾侵攻、または政治の混乱をうけ、チベット/ウィグル地区の反乱デモが起きるかもしれない。

日本のねじれ国会が続き、政治停滞とともに経済の急激な減速・・・。ロシアの新興。大規模な天災。

などなど、何が引き金となって、国際政治を動かすかは誰も予測できない。

ただ、彼の提案としては日本、中国、インド。このアジアの大国がリーダーシップを取って、アジアの平和を保つべきだとのこと。



一点、気になっていたことが、この本を読んでやや解決された。
なぜ、昨今、新興国の発展が目覚ましいのか。
1980/90年代に起こってもよかったが、なぜ今なのか。

それはおそらくイラク戦争だろうということ。
ここで資源の価格のバランスが崩れ、アメリカは軍事費用がかさみ、資源国の台頭が行われた。また、技術は大きく発展することはなかった。だから、模倣するBRICsにチャンスを与えてしまった。技術が発展しないから、先進国の人々は金を使わなかった。新興国の人々におふるの技術を売ることになった。これが市場が新興国に移った理由であろう。

アメリカのリーダーの一決断によって、左右されてしまう世界の危うさ。そのリーダー誰が決めているかというとアメリカ人だ。

オバマか、マケインか・・・・。
接戦である。


オバマもクリントンとの戦いで少々疲弊しているようにも見える。
最近はなぜか平凡に見える。
常にメディアにさらされていることの不利益を感じているに違いない。

マケイン氏が当選した場合どうなるか。
彼はベトナム戦争で散々ロシアに苦しめられた軍事よりの人間だ。
ロシアと一戦交える可能性もある。その時、日本は、、、、



色々なことを考えると、世界の危うさを感じずにはいられない。
東アジア、西アジア、どちらとも危ない地域である。
この地域の平和が世界の平和である。

この地域の中で最も豊かな日本が隣国と協調してリーダーシップを如何にとれるかが、世界の平和の如何を握っていると言っても過言ではない。
■現状把握の枠からでていない。 評価3 日付2008-08-30
 本書では、中国・インド・日本の現状を説明し、環境問題・歴史問題・軍事問題とそれぞれの立場を説明し、細かく分析している点は高く評価できる。
 しかしながら、それだけであり、それ以上でも、それ以下でもない。サブタイトルに「中国・インド・日本の大戦略」とあるが、意味不明である。分析し切れていないからである。
 あと数十年先に出版される歴史教科書のネタ本のような感じである。
 本書で、中国・インド・日本の三つ巴の未来予想をすることはかなり厳しい。
■インドに注目 評価3 日付2008-08-17
これまで、アジア情勢といえば日本、中国、韓国などを中心に考えがちでしたが、
実は、インドの存在が非常に重いということを気づかせてくれる本です。

特に、日本にとっては、経済面でも軍事面でも政治的にもアジアにおける重要なパートナーとなり得るということを指摘され、この国に対する認識が変わりました。

この本の問題は、文章が非常に読みづらい所。
これでは、読者が途中で離れてしまうかもしれません。
内容が重要なだけにもったいない感じです。

2度、3度と読み解き、じっくりと理解を深めるとよいかもしれません。
■爆笑君と激怒君のレビュー 評価4 日付2008-07-23
(爆笑君)
一人の男が写真に写っていたとする。この男は背が高いのか、太っているのか、ハンサムなの
かよくわからない。でも三人で写っていたとするとどうだろう。誰が一番背が高いのか、
太っているのか、ハンサムなのかよくわかるだろう。この本は中国とインドと日本を同時に
「写す」ことによって、よく比較できるようになっている。そういう本だと思うよ。
(激怒君)
爆笑君の読みは浅いね。日本のODAの相手国はインドが一番になっただろ。それはなぜか。
インド経済の発展が見込まれるからだけではないよ。両国とも中国との間に領土問題を抱えて
いる。はっきり言ってしまえば「敵の敵は味方」というわけだ。中国を抜きにして、インドと
日本の関係を語ることはできない。「外交戦略には多元的思考が必要」という本だと思うよ。
■われわれが進むべき方向性として大いに参考になる 評価4 日付2008-07-20
 本書は「日はまた沈む」「日はまた昇る」と、日本経済について深い分析をしているビル・エモット氏によるアジアの展望を著わした本である。

 台頭する中国・インドと日本の三国それぞれの現在にいたる経済分析を行ったうえで、それぞれの国が抱える問題と、歴史的な問題や国境問題を踏まえ、これからのアジアのパワーオブバランスを大胆に予測している。 
 単純にいうならば、これら3国は、難しい力関係にあり、またさまざまな不安定要因を持っている。

 特に、第9章の9つの進言は、われわれが進むべき方向性として、おおいに参考になる。

 本書の最後に印象深い言葉がある。「ある意味で、アジアはすでにひとつになっている。」


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