だれが日本の「森」を殺すのか

だれが日本の「森」を殺すのか


だれが日本の「森」を殺すのか だれが日本の「森」を殺すのか
洋泉社 洋泉社
¥ 1,785

森林からのニッポン再生 (平凡社新書)
“林業再生”最後の挑戦―「新生産システム」で未来を拓く
割り箸はもったいない?―食卓からみた森林問題 (ちくま新書)
森づくりの明暗―スウェーデン・オーストリアと日本
木材革命―ほんとうの「木の文化の国」が始まる (人間選書)

■日本の森の将来は? 評価4 日付2007-01-04
初心者に分かり安く日本の森林、特に林業の問題に触れていると思う。
奇抜な書名であるが、殺している犯人は日本人そのものなのだろう。
そして今後どのようにしていけば日本の林業が生き残っていけるのか、そこには補助金だけに頼るのでない道を模索している。筆者の取材による興味ある事例と共に、森林ジャーナリストとしての批判的スタンスも心地よい。
また日本人のある種思い込みによる木材の評価や、材の流通経路の問題なので指摘もよく理解できた。
補助金助成の上に成り立っている木質バイオマスの取り組みにもしっかり釘を刺している。
■「木づかいの国」へのヒント集 評価4 日付2005-08-21
自給可能な森林蓄積がありながら、木材の8割以上を輸入に頼っているのが、現在の日本である。

この本のタイトルにある「森を殺す」とは、そのような国内の森林資源を「活かせない」ことをいう。つまりこの本は、「森林生態系の破壊」を扱ったものではなく、一言でいえば「日本の林産業の衰退」の背景をテーマとしたものであり、そこから「木づかいの国」への若干の展望を示したものである。

外材と国産材それぞれの特徴、そしてFSCをはじめとした森林認証制度を取り上げ、建築の中での国産材の利用をいかに推進するかを模索している。木材関連の現時点でのトレンドを把握することもできると思うので、業界関係者で「国産材の活用」をテーマとしている人は読んで損のない本だと思う。

この本の大きなマイナス点としては、グラフや写真が一枚も提示されていないことだろう。
同じ著者による平凡社新書の「日本の森はなぜ危機なのか」のような図版の使い方ができていれば、直感的にもわかりやすい本になったと思うし、書店の店頭でパラパラしたときに「買おう」という購買力をそそるものにもなったと思う。
あとは、書名が大仰すぎて内容とギャップがある点だが、これに関しては著者のブログで述べられていた理由で納得してしまった。

この本の中にあったいくつかの話題の中では、今後中国がどの程度日本の木材を輸入していくのかというところに大きな関心を持った。


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